相続税の軽減だけではなく、円滑な遺産分割にも生命保険はうまく利用できます。
おもなメリットは次の3つです。
生命保険活用のメリット
相続人には『500万円×法定相続人の数』の非課税枠がある
夫が亡くなり、妻と子ども2人の計3人が相続人なら、預金1,500万円を相続すると、その全額が相続税の対象になりますが、死亡保険金として受け取れば非課税になり、相続税はかかりません。
相続後すぐに現金が手に入る
銀行は、預金者が亡くなったことを知るとすぐに口座を凍結します。
口座のお金を引き出すには、遺言者や遺産分割協議などが必要になってしまいます。
生命保険金なら、受取人に指定されている人が単独で保険会社に請求でき、通常は1週間程度で保険金が振り込まれるので、残された家族は本当に助かります。
故人の遺産ではなく受取人の財産である
非課税枠を超える死亡保険金は、みなし相続財産として相続税の対象になります。
しかし、税金の計算上はそう『みなしている』だけで、法律上、保険金は故人の遺産ではなく受取人自身の財産とされているので、遺産分割協議の対象にはなりません。
相続放棄をしても受け取ることができますし、受取人を長男のお嫁さんなどの相続人以外の人に指定することで介護の労に報いることも出来ます。